FREDDY

ガンジーのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

ガンジー(1982年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

リチャード・アッテンボロー監督が手掛けた、"インド独立の父"として知られるインド独立運動の指導者マハトマ・ガンディーの生涯を描いた伝記ドラマ作品である本作は、1893年、白人優位の人種差別政策下のイギリス領南アフリカ連邦で弁護士として開業し、仕事のため列車の一等車に乗ってプレトリアへと向かっていたところ、自身が有色人種であることで列車の車掌から人種差別を受けた上に列車から放り出されたことで、貿易商のカーンの協力を得て不当な差別に対する抗議活動を行い、その場で身分証を焼却するという"パス焼却事件"を起こしたことで逮捕された青年弁護士のガンジーが、人種や宗教などといった垣根を超えた"アーシュラマ共同農園"を創設し、スマッツ将軍が制定した新たな人種政策に抗っていく様や、1915年に帰国した故郷インドでは、牧師のチャーリーとのインド全土を巡る旅の中で「非暴力」を掲げて植民地政府の暴力に対抗していく姿を映し出し、加速する非暴力運動が引き金となり起こった、1,500名以上の死傷者を出したダイヤー将軍による無差別射撃事件"アムリットサル事件"、インド独立の転換点となった、塩の専売制度を巡って行われた新たな抗議運動"塩の行進"、インド独立運動における最大の悲劇である"インド・パキスタン分離独立"、そして民族義勇団のナトラム・ゴドセによる暗殺などが紡がれた内容となっているのだが、188分と長尺な作品ながら最後まで画面から目が離せずにいましたね。中々見応えのある一作となっていて、知り得なかった情報も盛りだくさんですごく勉強になりましたし、深く考えさせられるものもある。改めてマハトマ・ガンディーという人物の偉大さにも気づかされましたし、彼が歩んできた人生には単純に驚かされる。そしてベン・キングズレーをはじめとしたキャスト陣の演技も良かったですし、衣装や美術など、様々な点に置いても惹かれるものがあり、本作は観るべき作品であることに間違いはないですね。ただ、全体的に淡々としているので人によっては退屈に感じてしまうでしょうし、映し出される一つ一つの物事の背景がある程度しか掘り下げられないので、すべてを理解するには少々説明不足な点が。それでも面白い作品ではありましたけどね。
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