1人の人間が、暴力を使わずに強い意志で行動し、独立を果たした事実に驚愕する。
ガンディーは人間の良心に訴えかけるように、インド独立を主張する。「あなた方が争いを止めるまで、私は断食します」と言って断食して死にかける、など他の誰が出来ようか。誰に何と言われようと、死にかけてまで、自分の信念を貫く姿は人間離れしている。
また、印パの対立については殆ど知識がなかったので、この映画から学ぶことが多かった。イギリスからの独立に向けて一致団結していたように見えたインド人が、ジンナーがパキスタンの独立を決めた途端、殺し合ってしまう様子は、宗教に馴染みの浅い我々日本人には理解し難い部分がある。この紛争で100万人以上が亡くなったと言われているから、尚更宗教的対立の根深さを痛感する。
なお、日本ではガンジーと呼ばれているが、ヒンドゥー語読みでは正しくはガンディーらしい。これはヒンドゥー語で「ジー」が「さん」を意味するので、インドの人々がガンディーを「ガンディー ジー」と呼び、それが鈍って「ガンジー」になった、と考えられているらしい。
また、この映画を撮影したのはジュラシックパークのハモンド役の方だった。アカデミー賞受賞監督とは知らず、驚いた。
