ジーン・サックス監督作。
アメリカの劇作家:ニール・サイモンによる1965年発表の同名戯曲を、原作者のサイモン自ら脚色、『サボテンの花』(1969)の喜劇の名手:ジーン・サックスが演出を手掛けたコメディ映画で、ジャック・レモン&ウォルター・マッソーが奇妙な共同生活を始める二人の男を好演します。
1965年にブロードウェイで初演され、1970年にはテレビドラマ化もされ人気を博したニール・サイモンの戯曲の最初の映画化です。ウォルター・マッソーは舞台版から続投していますが、相手役はアート・カーニーからジャック・レモンにバトンタッチしています。
離婚歴のあるずぼらな性格のスポーツ記者:オスカーが暮らしているNYのアパートに、妻に離婚を宣告され人生に絶望している几帳面な性格のニュース記者:フェリックスが転がり込んでくるというシチュエーションコメディで、妻に逃げられた対照的性格の男二人の奇妙な共同生活の顛末をユーモアとウィットに富んだトークの応酬と騒動の連続で魅せていきます。
女たらしでだらしのない独身貴族のオスカーと、掃除&料理等の家事全般を完璧にこなす潔癖症のフェリックスとの男やもめ同士の化学反応と疑似夫婦的に喧嘩と仲直りを繰り返す奇妙な間柄を軽快に描いた喜劇映画の佳作で、主演のジャック・レモン&ウォルター・マッソーの芸達者な名優コンビが凸凹な二人を軽妙に演じ切っています。