オーソン・ウェルズ監督作。
ナチ残党狩りをテーマとしたオーソン・ウェルズ監督作品で、エドワード・G・ロビンソンが逃亡ナチスを追う主人公を演じます。
二次大戦終結直後のアメリカ・コネチカット州の田舎町を舞台に描くスリラー映画です。ユダヤ人強制収容所の考案者であるナチスの元高官が敗戦後同地で偽名を用いて潜伏生活を送っていることを察知した戦争犯罪委員会の主人公の執念の捜査過程とナチ高官との対決を描きます。
戦争とは無縁の平和な田舎町で巻き起こる逃亡ナチスを巡る駆け引きと攻防をサスペンスフルに描いた見応えのある作品で、町のシンボルである時計台での攻防クライマックスでは一級の恐怖と緊張を現出していますし、オーソン・ウェルズ監督自らが戦争犯罪人の悪漢を怪演しています。