ダンクシー

その男、凶暴につきのダンクシーのレビュー・感想・評価

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)
4.5
「どいつもこいつもキチガイだ」

やばい、たけし映画超好きかも。。容赦ない暴力。突如として振る舞われる暴力。荒々しさが妙にリアル。笑える場面も含みつつ狂気のあるバイオレンスがあり、芸人としてのたけしと監督としてのたけしの2つの才能が上手く混ざってまとまっていた。初監督作品これってエグいな〜

たけしの死んだ顔がとてもいい。構図が美しく、綺麗事が一切ない。たけしは暴力が何かというのをちゃんと分かっている。殴る、蹴る、撃つなどのバイオレンスに毎度独特な間が形成されていて、凍てつくような恐怖を感じた。

「凶暴」とタイトルにあるが、普通この単語を聞いた時に騒がしさや、オラオラと暴れまくるのではないかと想像する。しかし本作は静寂に包まれている。静かなのが、生に対する執着の無さを表しているようでいわゆる無敵の存在のように感じてしまうため恐ろしい。内在的に秘めているブレーキが外れた人間の世界。描写は丸っきり嘘でありえないのに違和感がなかった。

何も無い広々としたオフィスがじわじわと来た。チェイスの時最高だったな〜!犯人車で轢いたり、巻き添えで女が撃ち殺される場面とかめっちゃ良かった。てか、妹殺すのは衝撃だった。凄すぎるなー!
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