【名作を観ようシリーズNo.73】
2009年度アカデミー賞外国語映画賞受賞作品。
監督・滝田洋二郎×主演・本木雅弘で描く納棺師の物語。
ソフト所有で再鑑賞。
これぞ名作!
脚本・演出・キャスト力のすべてが高いレベルで融合している作品。しかも久石譲の音楽も素晴らしい!
”職業差別〟や”死〟といった重いテーマであるけど、山崎努の独特の存在感に広末涼子の空気感、そして全編に流れるチェロの音楽でしっとりと味わい深い作品になっている。
納棺シーンが印象に残る。
銭湯のおばちゃんの納棺への流れが、情感たっぷりで胸がジーンと熱くなり、
クライマックスの実の父親の納棺は、心がぎゅっと締めつけられる。
死は”忌中〟という言葉にあるように、日本ではちょっと前までは忌まわしいものとして扱われていた。
今は時代の感覚が変わり”忌中〟や清め塩とかの風習はあまり見なくなった。
死は忌まわしいものではなく、”旅立ち〟なのだ。
納棺師は旅立ちへの”おくりびと〟…
《死ぬということは終わりではなく、そこをくぐり抜けて次に進むための”門〟。いってらっしゃい。また会おう…》
モッくんの納棺する姿が美しい…