A8

おくりびとのA8のレビュー・感想・評価

おくりびと(2008年製作の映画)
3.1
2008年制作
あれからもう16年とは時の流れの早さと
なぜか迫り来る残酷さを知る。

今年は「PARFECT DAYS」がノミネートされたアカデミー賞国際長編賞だったが、
惜しくも受賞ならず、、

しょうがないとはわかっているものの
受賞した「ゴジラ-1.0」「君たちはどう生きるか」に完全に持って行かれているのが悲しいところ😥
個人的には過去最高の衝撃を受けたとともにNo. 1とも言える作品だったので、、

この「PARFECT DAYS」が惜しくも受賞ならなかった部門で勝利に輝いた作品🏅
「おくりびと」
劇場で観ることができる機会があったので強引にでも鑑賞。


舞台は山形県の片田舎
主人公だいちゃんは東京でオーケストラのチェロ奏者としてようやくキャリアをスタートできたところの30代男性。
新婚で綺麗な奥さんとともに二人で暮らしていたが
所属していた楽団が解散することに、、

途方に暮れると思いきや
案外「田舎に帰ろうか」と奥さんに提案
奥さんも「うん!そうしよう」と
物語の舞台へと引っ越す。

前職はチェロ奏者
もちろん田舎には彼に合った職業は到底見つからない。

そんな時ある新聞広告でこんな記事を見つける
「旅のお手伝いをしませんか」(たぶん🙇‍♂️
彼は給料や手当ての良さにも惹かれ
面接を受けることに。

当日。
面接??というより顔を見た途端持ってきた履歴書などメモクレナイデ採用!

彼は違和感は感じたが
なあなあで受け入れた。

〈この時、山﨑努が部屋に入ってくるのだが
この瞬間この映画の空気はまるで変わる。
それまではどこにである雰囲気漂う作品が
一気に締まりというか彼のオーラにより
“リアル感”漂うものになり
作品自体の説得力が桁違いに増した。〉

そして、、彼はいよいよ初仕事へ


奥さんへは
なんとも理解し難い仕事ともあり
打ち明けられないでいた。

しかしなんだかんだがあり奥さんは
夫が「納棺師」という職業に就いていることを知る。

彼女は「けがらわしい!」といい
田舎へ帰ってしまう。

しかし、、
主人公はそれを引きずりものの完全にこの仕事に魅了されており
妻が出ていくなど仕事未満の様子、、

それからまたまたなんだかんだあり
妻は戻り
自分の仕事を受け入れてもらえるチャンスがくる、、



〈納棺師〉というあまり聞きなれない職業をテーマにした作品。
作中にはこの職業に対して偏見の目が描かれる。
主人公も最初は辞めるつもりでいた。
しかし、徐々にその仕事への想いが芽生え
いつしかプロフェッショナルになっていく
そして何と言っても社長で親方の佐々木との淡々としつつも確かな信頼関係で結ばれていく。

〈もうちょうど主人公と佐々木の関係性を深く描いて欲しい気がした〉


どんな仕事をするかではない
どれだけその仕事にプライドを持てるか
プロフェッショナルでいれるか
それこそ仕事で1番大事なものではなかろうか

そうこの作品から感じた。

もしも山崎努がこの作品に出ていなかったら
おそらくアカデミー賞は受賞できていないだろう、、
ノミネートももちろん。
それくらい山崎努の素晴らしさが際立っていた。

最後のシーンはちょい出来すぎ感はあったし
ドラマにしすぎる感も否めなかった。
だが、偏見の目で見られていた
職業を美しいものとして
主人公を通して描いた過程
現実にも突きつけることのできる
淡々と着実に描いたその“リアルさ” は類を見ない特別な作品であった。 

〈またまた言えば、、
急激に主人公は納棺師として成長しすぎ
そこらへんのリアルさはさておいた方がいいのだろうか、、〉

しらこ、、うまそう😋

山崎努MVP🏆
A8

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