YAZ

素晴らしき放浪者のYAZのレビュー・感想・評価

素晴らしき放浪者(1932年製作の映画)
4.4
ジャン・ルノワールの観る
また観るです

人生楽しくないホームレスの
ブデュがセーヌ河に身投げして
古本屋店主に救われるがの話

自由奔放なブデュ
店主宅に居候してやりたい放題ですが
善人な店主は目をつむる。
人としての行いが余りにもなブデュは
何者なのか?と少し思い
脈略なく数回映る教会に何か意味有るの
かとも少し思う

ブデュ救い世間から英雄扱いの店主。
行く宛無い男の面倒見る心広く立派な男
の様ですがメイドと愛人関係な別の顔も
夫の本性知る妻はウンザリで性的にも悶
々な日々。壊れているのに世間体装う店
主一家であります

店主の本当の顔を何故か最初から見抜い
てるブデュ
世間体に縛られてる妻の中に眠っている
動物的な欲求を引き出し愛人としての立
ち位置に納得してるメイドには新たな立
ち位置を

ミシェル・シモンの怪演と自由な人間臭
さバンザイみたいに思ってましたが一家
(特に店主)に目を向けると善装う人の中
に潜む醜さなのか人間臭さなのかを引き
出してるのではと観直して感じたです

シモンの消え方も人間離れしてますから
一つの寓話と思ってもいいのかなと
瑞々しい屋外映像の驚くべき素晴らしさ
は何度観ても変わらずであります

64/220
YAZ

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