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宮本武蔵 二刀流開眼のpapandaのレビュー・感想・評価

宮本武蔵 二刀流開眼(1963年製作の映画)
3.9
五部作の第三作。剣の腕を上げることで自分の人間性を磨き、世の中で身を立てようとする武蔵。それに対して欲望を削ぎ落とし静かに佇む柳生石舟斉。その石舟斉の思いを察して去っていく武蔵もいい。そこが吉岡伝七郎との違い。東映時代劇では悪役の多い長身痩躯の薄田研二さんがイメージぴったり。柳生一門とのいざこざから吉岡清十郎との蓮台寺野の戦いまでが描かれる。高倉健さんの佐々木小次郎は天才のもつどこか不遜でふてぶてしくさが感じられる。吉岡清十郎は名門二代目のちょっと気弱なボンボン。柳生四天王や吉岡道場の一門など、剣術使いも様々な生き方をしている。この先武蔵をはじめ登場人物達の物語が楽しみ。
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