「希望のかなた」が良かったので、フィンランドのアキ・カウリスマキ監督作を。
以前も思ったけど、アキ・カウリスマキの描く世界ってとても不思議。表情に乏しく、何か感情が欠落しているんじゃないかと訝しく思ってしまうキャラクター達。かといって無愛想なだけではない。そこかしこにユーモアがあって、クスッと笑えるコメディ風味。
実家で仕立て屋の母を手伝う中年男ヴァルト(マト・ヴァルトネン)。コーヒーが切れていることに腹を立て、母を納戸に閉じ込めて金を盗んで家を出る。不良ロッカー気取りの自動車修理工レイノ(マッティ・ペロンパー)と合流し、行く宛のないドライブへと車を駆り出す—— 。
全編モノクロ。
ヴァルトが、めっちゃコーヒーを飲む。
そんでさ。
どんだけ無口なの、この男達!?
ロシア人のクラウディアとエストニア人のタチアナという2人の女性達に声を掛けられ、4人で当て所なく旅を続ける事に。
途中ホテルなどに宿泊するも、女性に対しての免疫が無さ過ぎて、だんまりを続ける男達。視線だって合わせやしない。
な に を
観 せ ら れ て る ん だ
しかし、いつのまにやらレイノとタチアナは恋仲となり…。
コーヒーショップに車ごと突っ込む妄想。何日も閉じ込められていたのに、納戸から出されても無言の母親。
な ん な の よ ! ?
これ、あれだわ。
左脳で考えちゃダメなやつだわ。
右脳でアートだと捉えなきゃダメなやつだわ。
あってないようなストーリーには流石に退屈しちゃったのも事実。ただ、めちゃんこシュールなこの空気感は嫌いじゃない。
もうちょっとアキ・カウリスマキ監督作を漁ってみよっと。
余談ですが、僕はまだ2月の鑑賞作品をレビュっております。ああああああああ。レビューが溜まる一方だあああああ。