わら

アキラ AKIRAのわらのレビュー・感想・評価

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
5.0
アニメ映画の金字塔というか、アニメ好きなら見とかなきゃと思いつつ、見る機会がなくて見逃してきてやっと観劇。
見る前は過大評価では?と思ってたけど、これは面白い映画だ〜なんで早く見なかったんだろ〜って後悔しました。
ほんと、1990年代って感じ。攻殻とかエヴァとか。
明るいのに薄暗い、みたいな、重すぎず軽薄でもない絶妙な感じ。
オチもはっきりしなくて、考えさせる感じがまたいいなぁと。
金田のちょっと抜けてるキャラがいいですよね。見てるこちらも暗くなりすぎず、クスッと出来る。見る前は典型的少年漫画主人公では?と思ってたから、むしろ翻弄されっぱなし割とやられっぱなしの主人公で安心感のあるキャラでした。
あと、人物の背景を描きすぎないのが重くなりすぎない一因だなと。大佐と3人の子供の関係とか。ケイと竜の関係とか。
最近の物語は人物の背景描きすぎなんだなって。
大した過去が無くても、人は繋がってくし残酷にも優しくもなるよなーって思ったりしました。

で、作画が、凄かった〜。
表情はディズニーっぽい気もした。
人物の動きがすごく細かくて、バイクや建物、瓦礫にもいちいち拘りを感じて、やっぱり神はディテールに宿るんだなぁと。
細かいの大好き。
グロい描写が、ポップな色合いとかっこいい構図のおかげでグロく感じないのがよかった。
鉄男が病院で医者と兵士をミンチにするとことか、かっこよすぎてぞくぞくしましたね。
人が、ほんとに、なんの感傷もなく背景みたいに死んでいく描写は、結構1990年代っぽいな?と思います。

音楽も凄く良くて、その時代の最先端だった感がすごい。
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