香港の鬼才ウォン・カーウァイの名作「恋する惑星」から派生した本作。
暗い版の「恋する惑星」。活発なフェイ・ウォンと違ってミシェル・リーはやたらクールです。
ウォン・カーウァイの映画は、雑多な香港にムードを与えます。
広角ハンディカムで変態のように動き回るクリストファードイルのカメラ、そして劇中の退廃的なライティングにうっとりします。香港の繁華街で酒に酔ってる気分になります。
ずっと夜のシーンが続いて、最後曇った空を見れた時はほっとしました。
ほとんど会話しない登場人物、考えていることにまとまりのない感じ、時に哲学的…頭の中に似ています。都会の孤独を代弁してくれる素敵な映画です。