おさつ

破戒のおさつのレビュー・感想・評価

破戒(1962年製作の映画)
4.5
丑松の東京への去り際、土屋と追いかけてきた生徒のうちの一人がお母さんが用意したという茹で卵を渡すシーンに全てが収斂されていただろう。

出自に関わらず、子ども達の慕う気持ちが一番裏切りようがない。
人は中身でしかないことの証だ。
そういった人と人の心の繋がりが、部落の意識を次第に薄め、現代に繋がっていったのだろう。

とはいえ近年でさえも完全な部落解放は果たされていないという。

歴史の事実を受け止めるに貴重な作品だった。
おさつ

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