ファインマン

愛を読むひとのファインマンのレビュー・感想・評価

愛を読むひと(2008年製作の映画)
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歪な関係。無知な少年が騙くらかされて結果的にその後の人生まで歪んでしまう。共感出来ないので終始二人に感情移入が出来ない。意図的か?

失読症かと思ったら文盲。学が無いのが露呈するのが嫌で数百人殺人の罪を被るというのは徹底した自らの価値観を保つ人間だ。彼女にとっては殺人ではないということなのだろう。

人間というのは時代、瞬間によって驚くべきほど価値観が変わる。その時の普通は数十年後の犯罪者と思うと恐ろしい。当時の法で裁くという観点はハッとさせられる。

40手前の女が15歳の少年に手を出す。というのも性別が入れ替わればサイコホラーになる訳で。これも一種の価値観である。人間ってのは法で定義出来ないような摩訶不思議さがあって面白い。

あなたがその立場だったらどうするか?立場をつくらず感情移入せず俯瞰してこの映画を観てほしいからこんな作りになっているのかな。
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