ねぎおSTOPWAR

ラストキング・オブ・スコットランドのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

4.0
フォレスト・ウィテカーが今作で主演男優賞を受賞したという知識だけで見始めたので、いきなりマカヴォイが出てきて驚き、そして嬉しくて‼️
演技を見て楽しいだろう人が二人も‼️
で、実際面白かったですよ!

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アカデミー受賞作品を観よう122(2006年第79回主演男優賞フォレスト・ウィテカー)
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アミン〈新〉大統領の満を持しての登場を背後から顔の見えない追いショットから入るのは「そうだよなあ」と思いつつ、フォレスト・ウィテカーの爆発しそうな迫力と相まって素晴らしかった。

マカヴォイの演じる役は、スコットランドで医師免許を取得したばかりの若者。家族の食卓とその後の彼の咆哮からおそらく、一人っ子で医師の父の期待を裏切りたくないから免許取得までは大人しくしていたというところ。
若者の冒険心は今解き放たれ、同時にスコットランド人であることはこのストーリーでも大きな意味。「ブレイブハート」ですからねっ!笑
だから社会通年より今正しいと思うかどうかで行動しちゃうし、抑圧からの解放を見てスコットランド人として共感しちゃう!
イギリスが「飼い犬」のように思って立てた人間が裏切る構図はフセインのイラクとアメリカと相似形。その中でスコットランド人はイギリス人には与しない格好の存在。
これ事実なら尚更凄い設定ですよね!ニコラスは架空の人でも事実がベースになっています。

端的に言えば、こうした独裁者は世界のあちこちでも民衆のためという旗印の下、最初は良くて後はとんでもないことになる。そのバックにはアメリカかイギリス、時々フランス他西欧。
アミンは子供のような純粋さと、同時に偏執的な猜疑心が混在した人物。
これが原作や映画でも根底にある考え方かなあ。

一部酷くグロテスクな場面があったものの、30万人虐殺ですからね。プロデューサーが大人しい表現にとどめたんでしょう。〈ニコラスが目にしたもの〉だけ映像にするというコンセプトかな?