このレビューはネタバレを含みます
恋愛に問題を抱えた男女の群像劇。
男の気持ちが分からない女、同棲止まりで結婚出来ないカップル、若い女と浮気しそうになる男…などなど、様々な問題を抱えた人物が登場するので、リアルに恋愛の悩みを抱えてる人は共感する部分が多いのではないでしょうか。
個人的に本作を見て思ったのは、男女間のパワーゲームです。
収入や容姿、あるいは「どちらが先に惚れたか？」など、男女間には様々な主導権争いがある中で、本作の女性陣は常に後手に回っている。
そして、後手に回っている事実を都合の良い解釈で誤魔化している事が、彼女達の恋愛が上手く行かない原因なのでしょう。
理想を言えば、お互いが対等な関係でいられる事が一番なわけで、対等なパートナーを見つけられたキャラクターは、ちゃんとカップルになっていましたね。
原作が恋愛指南本という事で、結構手厳しい指摘もあるし、こうした問題が結婚後も続くのかと思うと、うんざりしてしまいます。
でも、それでも「恋愛を諦めない」というジジの叫びは胸を打つものがあったし、それによってアレックスとのパワーゲームが逆転するのも面白いところ。
ジジに必要だったのは愛される事ではなく、愛する事。
それこそがお互いが対等な関係でいられる…良き恋愛をするヒントなのかもしれません。
