面白い!
時代を鮮やかに切り取った、
華麗なる喜劇。
赤線洲崎のバス停でバスを降りる一組の男女。
人生お先真っ暗の二人が、
それぞれ別々に自立しようとするが、
結局二人はまたもどってしまう。
男と女の性なんだねえ。
物語の第三者である観客の私たちから見れば、
二人とも、もっといい相手を選べばいいのに、
実際そんなチャンスはいくらでもあったのに、
別れてもくっついちゃう。
そんな二人の後ろで、
象徴的に唄われる、
♪明日は~泣かない女になるの~
飲み屋の女将さんだって、
逃げてった夫を何年も待って、
そして帰ってきた夫をニコッと笑ってゆるしてしまう。
この作品雨がよく降る。
それがとても印象的で、
登場人物たちを惨めにさせる。
秋葉原がまだ神田と呼ばれていた時代風俗も、
実に興味深い。
ラストで二人はまたバスに乗り込むことになる。
今度はどこに行くのだろう。
そんな余韻を残して、
物語は終わります・・・
川島監督はやっぱり天才だ!