自分が東京人だった時のことを思い出した。心に余裕がなくて、チクチクしてた。自分でも嫌なヤツだったなあ。その名残もあって、脱却できない自分もまだいるんだけど。
島根の静かな土地で。エリート街道を突っ走る筒井があるきっかけで、小さい頃からのあこがれだった地元の電車の運転手として転職してゆっくり人生を噛みしめる話。
恥ずかしいくらい、仕事が楽しい。
親子の会話もだんだんお互いが寄り添っている。
ゆっくりでいい、前に進んでいれば、それでいい。
父の人生を振り返るような娘に捧げる言葉が刺さる。
どんな親でも子どもが嬉しそうにしているのが一番。母の子を思う言葉が伝わっているからこそ。
社長さんの
みんなで電車を走らせる。電車は運転手だけでは走れない。
いろんな人がいろんな場面でこの言葉を自分に置き換えたに違いないな、って思う。私にも。
まだまだ、いくらでも、人生違う方向に向けて走ってもいいんじゃないか。中高年にエールを送ってくれた映画でした。
やっぱり中井貴一はすごいなあ。