このレビューはネタバレを含みます
干渉し過ぎてくる恋人と
別れたいのに別れられない
離れたいのに離れられない
そのことが映画の全てを象徴しているかのようだ
空を飛ぶイエス様
奇跡の木を奪い合う人間
崇高な世界に対する憧れ
俗物的な世間への未練
葛藤のせめぎ合い
主人公の信じる美しいものは死に、
醜い姿となって浜辺へと打ち上げられる
平和に見える日々は戦争や災害、疫病で
簡単に失われていく
それでも主人公は、天使の待つ向こうの世界ではなく、美しさと醜さが同居するこちら側の世界で生きていくことを決める
嫌々ながらも恋人から差し出された茹で卵を無理やり口にするように