RIO

モーターサイクル・ダイアリーズのRIOのレビュー・感想・評価

5.0
何度見ても素晴らしい!

23歳の医学生エルネスト・チェ・ゲバラ
親友のロベルトと4ヶ月の
8000kmの南米縦断の旅に出る

1952年1月4日ブエノスアイレス
本でしか知らない旅が始まった
怪力ポデローサ号で突っ走る 
行くてに広がる大地

エルネストは旅の途中で母親への手紙に思いを綴る
「国境を超えるとき
 心によぎるのは いつも2つの思い
   背にする国への郷愁と
 新たな国へ入る興奮」

プカルパの港から出港するあたりから
熱くたぎる思いに湧きたつエルネストに
カッコよさが際立ってくる
ここでかかる曲もいい

南米でエルネストの瞳にうつる風景
先祖から受け継いだ土地を奪われて
家を失った人々
エルネストに触れるものが未来を変えていく

「革命は土にあるべきだ」

長い旅で出会った人々に何かしたい
 その何かが分からない
と旅の終わりにつぶやきが
また痺れる

革命前のゲバラの大切な時間を
切り取った作品


これは偉業の物語ではない
同じ大志と夢をもった2つの人生が
しばし併走した物語である
 
僕らの視野は狭く偏りすぎていただろうか
僕らの結論は頑なすぎたのか

かもしれない
RIO

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