ポルりん

忠臣蔵外伝 四谷怪談のポルりんのレビュー・感想・評価

忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994年製作の映画)
1.7
【簡易メモ】

深作欣二+忠臣蔵+四谷怪談。
個人的に好きな3つが組み合わさったのに出来たものは、糞だった。

キャラクターに全然感情移入出来ない。
お岩が薬を盛られて、醜い顔になっても全く悲壮感が感じられない。

忠臣蔵としても酷いが、四谷怪談はもっと酷い。
幽霊になったお岩さんが全然怖くない。(というか、普通に美人にしか見えない)
お岩さんといったら、自分では直接手を下さず、相手に幻覚などを見せて間接的に恨みの相手を殺すのが特徴なのに、本作だと吹雪を起こしたり直接攻撃できる。
てか、何でそんな事出来るようになるんだ??


先に登場したお梅や女中の方が遥かに怖い。
幾ら仕官の道が開かれるとはいえ、お梅と結婚するのはかなり精神的に病むのでは・・・。

「四谷怪談」は伊右衛門などお岩さん以外をゴミに描く場合が多いが、今回はそうでもなかった。
実際は伊藤家の連中が、同情の余地もないゴミ行動をしているのだが、単純に狂っているだけにしか見えない。

伊藤家がお梅の翻訳をしているけど、何であのジェスチャーだけであそこまでわかるんだろう


忠臣蔵と四谷怪談を混ぜる必然性が感じられない。
もういっそう、伊右衛門を良い奴にして、お岩との恋愛を濃厚に描き、伊藤家と清水家の才略により、お岩は顔を醜くされ死ぬ。
そのお岩を殺した伊藤家と清水の復讐の為に、吉良邸に討ち入り。
みたいな流れの方がいい気がする。
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