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ゴジラVSデストロイアのGijoeGoのレビュー・感想・評価

ゴジラVSデストロイア(1995年製作の映画)
3.6
当時「ゴジラ死す!」というキャッチコピーだったような。これでゴジラは最後ですよという宇宙戦艦ヤマト商法がゴジラにもやってきた!

デストロイアの名前の由来が一作目の兵器オキシジェンデストロイヤーから来てたのが分かった。それが古代生物と結合して怪獣化した模様。
初めは人サイズで特殊部隊や石野陽子を襲う。その様がホラーテイストというかエイリアンⅡ。ご丁寧に口の中から伸びる口もエイリアン。
それも数十体と多数でワラワラと人類を襲う様はどことなく可愛い。

一方でゴジラは一触即発のバーニングゴジラ状態で非常に危険。
他にも前作に出ていたベビーゴジラも成長し巨大化していた。

その3方の事象に翻弄される人類という話。

最近の国内外で当たり前になったCG造形を見慣れてるとやはり着ぐるみの存在感、実存感が良い。メルトダウン寸前なのでチンチンに熱くなってて胸や脚が高温で光り煙を吹いてて黒光りしておりシズル感がバリバリにある。スーツも重そうで動きにくそうだ。

男性俳優の演技はあまり気にならなかったが女性俳優の芝居に違和感が感じられた。というか下手。そこが古き良き特撮ヒロインぽい。
演技のメソッドがバブル感があり脚本も相まってどこか浮世離れしている。

学者の辰巳琢郎と女性アナウンサーの石野陽子の対話も何故かレインボーブリッジをくぐる遊覧船で話したりとバブルは崩壊してるのにその余波がまだ残ってる感じ。
エキストラも多いし臨海副都心や返還前の香港、空港、原発のセットと多数あってリッチなイメージ。しばらく作らないからせいだいに予算を掛けたのかも。

デストロイアも大小サイズや飛行形態と多種多様。それだけ高待遇な扱いなのに最後いつの間にか倒されてるという可哀想なヤツ。
スーパーX3にもあんまり相手にされてなかったような。

ラスト、メルトダウンして溶けるゴジラに悲壮感たっぷりなBGM。そして絶命したかと思われたゴジラジュニアがメルトダウン時の大量の放射能を吸収して復活で終わる切れ味は良かった。

一作目をリスペクトしたエンドロールで最後を匂わせつつまだ作る気満々な感じがいやらしいが危機感を持たないと今後も作られないよというシビアな現実ともゴジラは戦っているのだ。
そのおかげで今日も洋画邦画ともに上映という当時では信じられない現実を迎えるのだ。
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