とみぽた

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人のとみぽたのレビュー・感想・評価

5.0
ハリポタシリーズ3作目。一番好き。
ハリーのダーズリー家以外の親に最も近い存在が登場する作品。

キーワードを挙げるならば、タイムターナー(逆転時計)、アニメーガス(動物もどき)、パトローナス(守護霊)辺りだろうか。他にも狼人間とかボガート(まね妖怪)とかヒッポグリフとか忍びの地図とか、もしかしたらディメンター(吸魂鬼)の怖い印象が強い人もいるかもしれない。

キーパーソンは、まずはルーピン先生。この作品、ハリーたちが3年生の時に「闇の魔術に対する防衛術」の新任としてホグワーツに来た。みすぼらしい身なりをしているが、朗らかでハリーの両親の学生時代の話をしてくれたり、ハリーを特訓してくれたりする。チョコくれる。
トレローニー先生は「占い学」の先生。熱狂的な信者もいるが、大抵の人には胡散臭く思われていそう。ハーマイオニーとは特に馬が合わない。
シリウス・ブラック。あらゆる幸せを吸い取るディメンターのいるアズカバンから脱獄した人。ハリーの、ハリーのことを、ハリーが、ハリーと、、全部ネタバレになっちゃう。

↓以下好きなシーン、ネタバレあり
・新たにハグリッドが「魔法生物飼育学」の先生として発表された時に、嬉しそうにハグリッドを肘で小突くマクゴナガル先生。
・男子寮のノリ。
・ルーピン先生のボガートの授業。ネビルのおばあさんの格好をしたスネイプ先生の話は学校中に広まった。
・ホグズミード行く前に申し訳なさそうににハリーを振り返るロンハーが良い。
・ハリーに折り鶴を送るドラコ。
・冬を運んでくるヘドウィグ。
・双子の会話が息ぴったり。「われ、ここに誓う。われ、よからぬことをたくらむ者なり」
・透明マントに隠れたハリーによって雪玉を喰らうドラコ。
・ハグリッドを悪く言ったドラコを殴るハーマイオニー。
・叫びの屋敷でさり気なくハーマイオニーの手を引くハリー。
・「友を裏切るくらいなら死んだ方がましだ」のシリウス。
・ハリーに話しかけたり触ったりするぺティグリューにブチ切れるシリウス。
・狼人間から咄嗟にハリロンハーを守るスネイプ先生。映画オリジナル。
・ハグリッドの小屋にダンブルドア達が近付いている事を気付かせるために、ハーマイオニーが投げる石。
・常に未来が見えていたんだダンブルドアには。処刑人に対する皮肉たっぷりのThank youも良い。
・シリウスとハリーに気を利かせて2人きりにするハーマイオニー。
・シリウスのハーマイオニーとハリーの母親のリリーを重ねたような発言。
・タイムターナー置いてけぼりなロン。
・アズカバンのメインキャラ達ビジュが良い。

↓原作で好きで欲しかったシーン。
ハリーはダーズリー家にいる間に生まれて始めて誰かに誕生日を祝ってもらう経験をしている。祝ってくれたのはもちのろんのロンとハーマイオニーとハグリッド。
その手紙でウィーズリー家がエジプトに行った話を知るし、ハーマイオニーは「箒磨きセット」をくれる。
映画ではファッジが漏れ鍋で教科書をくれるが、「魔法生物飼育学」の教科書はハグリッドからもらっている。

ナイト・バス(夜の騎士バス)の車掌に名前を聞かれてネビルを名乗るハリー。
ダイアゴン横丁でネビルがおばあさんに叱られていて、名を借りたことがバレないようにと願うハリー。

ハーマイオニーとロンはペット関連で作中もっと険悪ムード。
ハーマイオニーはこの年、時間をいじらなきゃいけないほど授業を沢山取っていて課題に追われて、その上トレローニーストレスに苛まれて、そりゃあマルフォイのことも叩いちゃう。
帰りの汽車の中でクルックシャンクスと和解するロンがいる。

ルーピン先生は朗らかで時に厳しく、いたずら仕掛け人で自己肯定感爆上げしてくれる人。
悪さが大好きなゴーストのピーブズが無礼を働いても、微笑んで返り討ちにする。
スネイプがネビルをねちねち言ったことに対して、授業のアシスタントを務めてもらうと返すし「うまくやってくれる」と言ってくれる。スネイプも狼人間の力を抑える薬を煎じてくれてる。
ハリーのパトローナス特訓は「四週目の訓練のとき」と地の文があるから、映画よりずっとハリーは頑張ってるし、その時ご褒美としてバタービールをくれるルーピン。

ぺティグリューの足跡を忍びの地図で見つけたハリーが夜間外出でスネイプ先生に捕まり没収されるシーン。
原作では、ホグズミードに行ったハリーが調子に乗りすぎて、透明マントからマルフォイに生首だけ目撃され、急いでホグワーツに帰った所でスネイプに没収、の流れ。その後ルーピンを呼ぶけど、煙突飛行ネットワークの応用みたいな感じなのか、ルーピンが暖炉から出てくる。セブルス呼びのルーピンも良い。

クリスマスにはしゃぐダンブルドア。からクラッカーの紐をしぶしぶ受け取るスネイプ。そしてクラッカーからはネビルのおばあさんの帽子のような物が出てきて、ニヤリとするハリロン。

クィディッチがハッフルパフ戦以外カットされてるのが悲しい。
暴れ柳に砕かれたニンバス2000、それを見かねたシリウスが贈ってくれたファイアボルト。この時は匿名だったし殺人犯の汚名が晴れてなかったから、ロンハーが一悶着しちゃう。
レイブンクローのシーカーはハリー曰くとてもかわいいチョウ・チャン。試合中にまたディメンターが…しかしハリーはついにパトローナスを成功させる。実はマルフォイ達がディメンターに見せかけて黒い長いローブを着てて、、マクゴナガル先生憤怒。最高。
スリザリン戦までは寮同士も緊迫して、ハリーの護衛が大勢ついて、前夜は「ハーマイオニーでさえ本を手放した。」当日は大広間でマルフォイは真っ青、チョウの応援にハリーは真っ赤。
実況解説のグリフィンドール贔屓目なリー・ジョーダンと公平中立にさせようとするマクゴナガル先生のコンビも名物。かなりの泥仕合になり、マルフォイによるファイアボルトを掴んでの妨害にはマクゴナガル先生も怒り狂っている。
8年連続で優勝戦から脱落していたグリフィンドールを優勝に導いたハリー、喜び合うチームと応援団、そしてウッド顔負けの大泣きなマクゴナガル先生。
これを映画でなかったらどこで観ればいいの??

帰りの汽車でシリウスから手紙が届く。ここでファイアボルトの贈り主だと分かる。ハリーの13回分の誕生日プレゼントだと思って。でも、ハリーにとってそれよりも嬉しかったのは「ハリー・ポッターの名付け親として」ホグズミード行の許可をもらったことだと思う。
ハリーがシリウスと一緒に暮らす世界線欲しい。グリモードプレイスでもハリーの言う「空が見えるところ」でも、ただただ一緒にいてほしい。シリウスの本当の笑顔とハリーの幸せ。頼むよローリング先生…
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