志麻凛

トゥルー・クライムの志麻凛のレビュー・感想・評価

トゥルー・クライム(1999年製作の映画)
3.6
12時間後に死刑が施行されるビーチャムに関して、宵に亡くしたミシェルの代わりに記事を書くことになった、エベレット(イーストウッド)を主人公に置くストーリー。エベレットはビーチャムは冤罪だとして、様々な地に訪れるが…


12時間というシビアな時間の中で、記事がまた書ける喜びよりもビーチャムを助けたいという気持ちが凌駕してしていくさまが、エベレットが尊大に感じられる。ミシェルという、妻では無いが宵に亡くした存在があってこそ、同じ宵に亡くなるかもらしれないビーチャムを救いたい心情が高ぶっていたのでしょう。

その心情と共に突き進む、記者と言うよりかは警察のようなミシェル。証言者の矛盾を突いたり、捜査の幅を広げようとミシェルの家に駆け込んだり、彼さながらの威厳が存分に見られます。市長の汚職を記事にしようとしたせいで、辞職してしまった過去を持つ彼ゆえの威厳だと思います。

ラストのワンシーンには、心が率直にグッと来ました。あのシーンは最高です。
志麻凛

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