天豆てんまめ

ボディ・ダブルの天豆てんまめのレビュー・感想・評価

ボディ・ダブル(1984年製作の映画)
3.0
主演女優のメラニー・グリフィスは、ティッピ・ヘドレンの娘。お母さんの方が美人だが、娘の方がセクシーで愛嬌がある。だからこそドン・ジョンソンやアントニオ・バンデラスの濃すぎる男達と結婚した(笑)クールな母からセクシーな娘へ、そしてメラニーの娘のダコタ・ジョンソンも今やセクシー街道をひた走る。クール→セクシー→セクシーの美しきかな3世代継承である 笑

お母さん(ティッピ・ヘドレン)はヒッチコックのミューズとなったが、一方、メラニー・グリフィスは、ヒッチコックの継承者(というか真似しすぎな)ブライアン・デパルマ監督の本作でブレイクするという因果。で、「ボディ・ダブル」はヒッチコックの「裏窓」を真似つつ、エロティック要素を増やした作品。

主人公はB級映画に出演している売れない俳優。閉所恐怖症の彼が吸血鬼役で棺桶に入れられパニックになるという情けなさ。恋人にも浮気され、失意の彼はある男と出逢うと彼は豪邸に住んでいて、仕事で留守にするからと留守番を頼まれる。

すると望遠鏡で隣人のセクシーな女性が見れることを知り、彼は毎晩彼女を覗く。哀しき男の性。それから彼女を尾行し始めると、彼女がちょうど強盗にあい助けて恋仲になる。一番ダメでずるいパターン(笑)だけど今宵も彼は彼女の部屋を覗く(笑)するとそこでさっきの強盗が現れ、彼女を襲って、え~どうなるの!、、と後は二転三転の展開なので観て頂くとして、まあ、ヒッチコックにオマージュ捧げまくったB級カルト映画として、映画ファンで好きな人は多いと思う。そしてセクシーで謎に包まれた女性を演じたのが若きメラニー・グリフィスだった。

こうしてハリウッドは女優を巡り、時代を超えて変遷していく。メラニー・グリフィスの娘、ダコタ・ジョンソンが「フィフティ・シェイズ・グレイ」という「ボディ・ダブル」とある意味共通する(セクシー、ミステリー、ラブ)を取り入れた作品でブレイクしたのも、必然ともいえるかもしれない。でも、監督がやや弱いかな。

ダコタ・ジョンソンが、ヒッチコック、デパルマの継承者足る監督と、傑作(B級でもいいけど)サスペンスに出演したら、その時、3世代の歴史が完結する。その日は間もなく近いかもしれない 笑