Eyesworth

ロード・オブ・ザ・リングのEyesworthのレビュー・感想・評価

ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)
4.7
【善悪の力と運命の力】

J・R・R・トールキンの世界的ベストセラー小説「指輪物語』をピーター・ジャクソン監督が映画化した3部作の第1弾。世界を滅ぼす魔力を秘めた、伝説の指輪をめぐるファンタジー作品。

〈あらすじ〉
時は中つ国第3紀。2500年前に闇の冥王サウロンが作り出した邪悪な指輪が、長い時を経て祖父の手からホビット族の青年フロド・バギンズの元へ。フロドは大きな力を秘めた指輪を滅びの山で破壊する使命を託される。指輪の力を利用しようとする冥王サウロンのもくろみを阻むため、人間やエルフ族の種族を超えた8人の仲間たちと共に、多くの困難が待ち受ける長い旅が始まるのだった…。

〈所感〉
ロード・オブ・ザ・リングシリーズ初鑑賞。全く知らなかった作品だが、ハリーポッターやドラクエ、最近だとフリーレンやダンジョン飯でこういったファンタジーの世界に親しんできたので、ホビット、エルフ、ドワーフ、オーク、トロル等人間以外の種族が登場する世界に全く違和感なく入り込めた。どの物語でもこうした種族の特徴は大概一緒なのが面白い。ホビット=小さい・勇敢、エルフ=魔法が得意・長寿・森に住む、ドワーフ=戦士・力が強い・鉱山に住む等。ハリーポッターの一作目とは違って指輪を巡るストーリーは終始不穏で、指輪の魔力に誘惑され常に誰が敵に回るかわからない展開がスリリングで面白かった。ヴィゴ・モーテンセン演じるアラゴルンがめちゃくちゃハンサムでまさに王子様のルックスである。『グリーンブック』『イースタンプロミス』では割とワイルドで闇のあるイケおじだったので、そちらでは見られない若さ・活力があってとても新鮮に感じた。レゴラス演じたオーランド・ブルームも『パイレーツ・オブ・カリビアン』のウィル・ターナー、『ハリー・ポッター』のシリウス・ブラックでお馴染みの俳優だが、こちらでは弓矢を使うエルフとしてパーティをサポートしていて、切迫した局面で冷静に対処する心体両面の強さが光っていて格好いい。他にもダンブルドアのように序盤からずっと主人公フロドを導くガンダルフが魔法使いが老獪な強キャラで重要な役割を担っているように感じた。フロドの相棒となる庭師サムも最後まで主人と共にする意志の強さが素晴らしい。そしてまだ何者でもない主人公フロドは、冒険の過程で指輪に選ばれたる素質の萌芽が随所に見られる。彼が一体どのように成長し、どのようなことを成し遂げるのか期待したい。本作の段階では、敵の勢力や全貌がまだ見えてこないのでまだ判断できないが、すごく自分が好きなファンタジーの世界観を描いていて惹き込まれた。2000年初期の映像技術って既に完成されてる。最近の作品みたい。やはりいくつになっても未知の旅はドキドキが止まらない。

『この世では善悪の力に加えて運命の力が働く。彼は指輪を見付けお前はそれを譲り受ける運命だったのだ。そう思えば納得できる』
ガンダルフ
Eyesworth

Eyesworth