伊丹十三監督の送る、痛快なグルメ・コメディ映画。ラーメン、オムライス、北京ダックなどなど、美味しそうな料理が次々に登場し、観ていてお腹がすいてくる。途中、思わずカップ麺を作って食べている自分がいた。
ストーリーは、落ちぶれたラーメン屋を立て直すため奮闘する、という単純なもの。しかし、随所にサブストーリーが挟み込まれ、それぞれ人間にとって“食”が持つさまざまな意味を描いている。観ていて、食のありがたみや、美味い食べものの素晴らしさを感じることができた。
山崎努、渡辺謙、役所広司などなど、今では日本映画の重鎮となった方たちの、若い姿はある意味新鮮に感じた。なんといっても、宮本信子の健康的な美しさ。さすが監督、奥さんの美しい撮り方をわかってらっしゃる。