BOB

キートンの蒸気船/キートンの船長のBOBのレビュー・感想・評価

3.8
バスター・キートン、サイレント晩期の代表作の1つ。

ミシシッピ川沿岸の街。オンボロ蒸気船を運行する船長のもとに、大学を卒業したばかりの息子がボストンから帰郷する。

⛴🌀🌀🌀🌀

スペクタクル!スペクタクル!!キートンの超人スタントもさることながら、暴風雨の暴れっぷりが凄まじい。ヒトもモノも建物もあっという間に吹き飛んでいく。

前半は、『ロミオとジュリエット』みたく、恋する息子と娘とは裏腹に、犬猿の仲にある蒸気船会社社長の親父同士がひたすら喧嘩する。後半は、キートンが逮捕された父親を助けるべく、暴風雨の中を駆けずり回る。

長年疎遠だった父親と息子による親子関係再構築ドラマ。外見も中身も父親の理想とはかけ離れていた息子が、一度は見放されるも、父親の愛と信頼を掴むべく奮闘する。自ずと応援してしまう。

🍞の中に工具を忍ばせて牢屋の中の父親を助け出そうとするコントが好き。『プロジェクトA2』でジャッキー・チェンがオマージュした、巨大な壁が倒れてくる映画史に残る名スタントもお見事。

70
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