常盤しのぶ

ラッシュアワーの常盤しのぶのレビュー・感想・評価

ラッシュアワー(1998年製作の映画)
3.5
朝の4時に目が覚めた。二度寝しようにも眠れない。何かしようと思ったが、頭が上手く働かない。それでは何か映画でも観るか。昼前から用事もあるから今から2時間もかからず、少し眠い頭でも楽しめるような、そんな都合の良い映画なんてあるわけ……あったよォ〜ということで本作を視聴。

ジャッキーの映画を初めて観たかもしれない。燃えよドラゴン、はブルース・リーか。カンフー映画というものにあまり馴染みがなかったので新鮮な気持ちで楽しめた。冒頭で幼女先輩の目の前でいきなり側近が射殺されたのは面食らったが。

2000年にもなっていない時期の映画だから人種差別の描写が色濃く残っている。イエローモンキーって本当に言うんだね。中国人は中国人で自国の文化を誇りに思っている。その最たるシーンが終盤で壺を守りながら戦うリー警部のシーンであろう(結局割れてしまうが)。そして黒人も黒人で文化(というよりは黒人同士のつながり)を重んじている。それぞれがそれぞれを強く重んじるあまり、少し周りが見えなくなっている。その様子を面白おかしく演じているのを当時の白人様がたのツボにハマったのだろうか。それはそれとして黒人にニガーはいかんよそりゃキレるよ。

それにしてもカーターの舌の回りっぷりが観ていて気持ちが良い。FBI相手でももう少し間というものを大事にしたほうが良いと思うのだが、彼にかかればまさに間髪入れずその場のアドリブだけでピンチを切り抜けている。そこにリーの暴力が加わる、と。なるほど名コンビですわ。

今回の舞台はアメリカで、カーターが休暇を取って二人で香港へ遊びに行く飛行機の中で物語はエンディングを迎える。はは〜ん、次の展開が読めたぞ。

エンドクレジットのNG集がとても面白かった。と同時に、とても楽しい現場であったことが伝わってきたのが良かった。最近ああいうNG集みたいなのないからもっとやってほしいな。