しゅん

処刑の丘のしゅんのレビュー・感想・評価

処刑の丘(1976年製作の映画)
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1970年代に、ソ連・ナチスドイツ戦をキリストの受難に重ねることが何を意味するのか、不勉強でわかっていないのだけど、雪の中の枝と会話するようなシーン、聖人を囲む際の強烈なライトアップ、後半の少年との目線交換など、むせ返る「聖」の匂いがムワッと漂うのは嫌いじゃない。ドイツ兵に襲われた村にかけられたままの洗濯物や、丘へ登る途中を移したロングショット中に唐突に転がってくる橇など、非常時だからこそ浮かび上がる細部も心に引っかかる。
シネマヴェーラの休演最終日に観たけど、最後がこれで良かったように感じる。
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