スローターハウス154

復活の日のスローターハウス154のネタバレレビュー・内容・結末

復活の日(1980年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

2021/9/11

原作未読だけど、原作に足引っ張られ気味なのかシュールでツッコミどころの多いシーンが散見された。国際合作の難しさを感じさせられたりもして、シリアスな雰囲気なのにあまりのめり込めず...めちゃくちゃ金かかってるであろう作品なのにもったいね~よ!草刈り正雄のカッコ良さを舐め尽くす映画だと言われればまあ大体モトは取れている。
則子さんの謎の生命力の強さも伏線なのかと思いきやそのままボートでどこかに行ってしまったし...あれは則子さんが狂人になってしまったのだと捉えていいのかしら?
そして人類最後の女性8人への扱いが酷くてえぐE。女性の人権の尊重~とか言いつつ同調圧力で女性全員赤んぼ生産機にしてるじゃないっすか。そもそもこの手に負えないほどオワコン化した世界を子孫に預けるべきなのか?という議論は出なかったのかな...まあ人間そこまで理性的になれないよって話なのかな...。
なんかライフイズワンダフルっていうセンテンスにこだわりあるみたいで3回も出てきたんだけども、このシチュエーションのどこら辺に人生の素晴らしさを感じたのか自分には理解できませんでした...絶望的な状況をどうにか肯定しようとする精神の防衛反応?
ところで南極ってマチュピチュ経由でワシントンから徒歩で行ける距離なのか?船とか車とか何かしら使えそうな文明の利器使い放題な世界になってる気もするが、あえて軽装徒歩で大陸横断敢行するのは素直にすごいと思った。そんな無理しないで早々に自殺するという選択肢は主人公の中になかったのかな。日本人なんだし、生きて帰るよりも最悪の事態を止められなかったという責任感からの(ライフイズワンダフル...と言いながら)ハラキリをキメても良かったのでは?と思わなくもない。いや、ああいう風に下手に生き残ってしまうと、むしろ人間は生に固執するものなのかもしれない。
「復活の日」とはいうけれどつまり「この後めちゃくちゃセックスした」という人類史をまたおっ始めるのか...ということで、個人的にはどことなくやるせ無さを感じるラストなのでした