インドで父と共に幸せに暮らしていた空想好きの少女 セーラ・クルー。しかし父が出征することになり、セーラはニューヨークにある寄宿学校に預けられることになる。嫌な先生や規則だらけの厳しい環境の中でも、セーラは持ち前の人柄でたくさんの友達をつくり、楽しく過ごしていたが⋯。
児童文学「小公女」を原作とした作品。アルフォンソ・キュアロン監督の米国での初の長編作品になる。
急に、愛する父親と離されて新しい環境に放り込まれる少女。もう既にかなり酷な状況ですが、さらに先生が見た目も中身もディズニーヴィランの魔女みたいな奴 という追い討ち。それでも少女はめげません。魔女先生に言うことは言うし、おとぎ話をしたり、親切に接することで学校でも人気者になっていきます。子供だろうがなんだろうが、やはり人柄ってのはめちゃくちゃ大事なんだな と改めて実感しました。
この主人公の少女がめちゃくちゃ純粋で穢れや汚れが全くないような子なんですが、空想や信じることの力など、ちょっとそっち方面へ偏っているなぁ とも思いました。まぁでも、それでたくさんの子供たちと繋がれたのだから、子供にとってのそういったものの力ってバカにならないんだなぁ と思いました。
制服や学校の建物などの緑が印象的でした。他にも1900年代初頭のクラシックな雰囲気やインド要素など、映像面も素敵でした。音楽もキレイで、優しいメロディに心洗われました。
セーラ役のリーセル・マシューズも素晴らしかった。1万人の中からオーディションで選ばれただけあって、めちゃくちゃハマっていたと思います。
基本子供向けな作品なのですが、大人でも全然観れますし、ちゃんとグッとくることができる、上質な作品だったと思います。