醤油屋の弟子

東京物語の醤油屋の弟子のレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
3.5
死ぬまでに観たい映画1001本を古い順に観てますが、アマプラで観られる初めての日本映画でした。セリフごとに切り替わる人のアップ。なんと無く馴染めず、日本映画はつまらないんだなぁって思いながら観始めましたが、聞き慣れた方言に近い言葉使いに耳が慣れ、いつのまにか映画に引き込まれてしまいました💦この映画は戦後の日本社会の変化を通して、家族の絆や人間関係の複雑さを描いていました。

ストーリーは老夫婦が田舎から東京を訪れるというシンプルなプロットから始まりますが、その中に深い感情や人間模様が隠されています。老夫婦が都会で過ごす間に、子供たちや孫たちとのずれやすれ、さまざまな価値観の違いが浮き彫りにされます。この作品は、現代社会でも共感を呼ぶ、家族間の摩擦や溝を通して、人々の心に訴えかけてきた映画だと思います。

当時の尾道の風景や都会の喧騒が織り交ぜられた風景描写も、物語の雰囲気を豊かにしていると思います。

人生の儚さや家族の大切さを深く感じさせてくれます。老夫婦の孤独や子供たちの忙しさ、そして家族の中で感じる葛藤や思いやりの欠如が、私の歳となると共感を呼び起こされました。登場人物たちの心の中にある葛藤や想いが、会話や表情の奥にじっくりと描かれており、その人間ドラマに感動しました。