海外の図書館に唯一あった小津映画、一言で言えば凄く難しい作品、愛や家族や生きる事について考えさせられた
一見すると古き良き日本映画という感じ、田舎から来た老夫婦に冷たい東京人、唯一優しい次男の未亡人、ちょっとした結末、温かい映像なのにそのギャップが何とも言えなく、哀愁漂わせる
演劇っぽい無機質な演技と間の取り方が深読みさせてしまう
何気ない日常会話から人の裏表が垣間見える、トータルで見るとプラマイゼロになる、普通の映画なんだけどそこにメッセージが隠されている、伝えたい事はパターソンと一緒
北野武が言う様に伝えたい事を言語化出来るならわざわざ映像化しない、更に映画だからこそ伝わるものもある
この世界の片隅でと同じでしっかり者でキツイ性格の姉がいたり、この辺の時代の家族形態って一緒だなと
嫌味ったらしい近所のおばさんもそう、田舎から出てく人をさらっと非難する、あなた達は良いわね自分達だけ自由で幸せそうで、でも言わない、口では東京に優秀な息子さんがいて羨ましいですねと笑いながら言う、そして最後まで他人だという姿勢は揺るがせない
ただ登場人物の色が多種多様過ぎてどこに主観をおいて観て良いか戸惑う、どの人の意見も間違ってない、多分観る人によって感情移入する人が違う筈
これこそ何度も噛んで味のするスルメと同じで年を挟んで何回も見ないと分からない、あらゆる年齢層に響く内容
昔の人は発音がハキハキしてて独特、子供からの目線の様な低い定点カメラワークが面白い
団地にお隣さん、安っぽい熱海の宿、昭和だな
原節子綺麗、ヒロインって言われなくても分かる華やかさがある、そういう撮り方もしてる、笑顔がニコッと大変だな女優さん
完全なる男尊女卑社会