Panierz

夜の第三部分のPanierzのレビュー・感想・評価

夜の第三部分(1972年製作の映画)
5.0
自分にとっては完璧な映画。

メビウスの輪のような悪夢を感じさせる演出は、黙示録のラッパ吹きの引用で始まりと終わりを告げる。コジンスキーのサイケジャズな音楽と共に過ぎるあっという間の107分。
スタイリッシュな演出と、チフスやポーランドの抵抗と挫折の歴史。このコントラストが絶妙。
また、過去か未来かドッペルゲンガーか、その曖昧な演出には、ズラウスキーが最初から"肉体は魂を入れる器である"という中世思想を核にしていたことが窺える。

「ポゼッション」程の狂気はまだないにせよ、初期衝動あふれる錯乱的な映像はただひたすらにかっこいい。
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