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風の視線の一のレビュー・感想・評価

風の視線(1963年製作の映画)
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松本清張原作。雪原に転がる死体が冒頭に登場して犯罪の匂いを漂わせておきながら、死体は全く関係なく最後まで不倫メロドラマが展開する。ミスリードのつもりだったのか何なのかわからんが、むしろ無意味に死体を転がしとく気味の悪い執心に好感持った。川頭義郎と楠田芳子は大好きな『涙』のコンビであるが、その情感がここではやたらとクサく感じられてしまうし、まずもって色々腑に落ちない話。それでも佐田啓二はしっかり渋くてかっこいいし(新珠三千代とのキスシーンがエッチ!)、山内明のきしょい口調はだんだんクセになってくるのだった。
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