ハル

ボーン・アイデンティティーのハルのレビュー・感想・評価

3.8
構成も設定も緻密で何よりこの疾走感が堪らなくなる。
そして、ふんだんに詰め込まれたアクションの数々。

冒頭の警察官との対人格闘から始まり、ガンアクションやバルクール的なスタント、カーアクションまでとにかく多彩で優れていた。
マット・デイモンの凄味とインテリジェンス性。
ジェイソンというキャラクターが彼の元々持つ特性とシンクロしている気がして、より馴染む印象を受ける。

タイトルの『ボーン・アイデンティティー』という並べ方も含みがあってしっかり考えられている。
以前のパリの街並みからはミステリアスな雰囲気漂うし、ロケーションも申し分なし。
この作品ってもう20年近く前の作品だと思うと、全く色褪せていないカッコよさに満ち溢れていて驚かされる。

終盤に掛けて『狩られるものから狩るもの』へと立場が変わっていく戦慄な冷たい空気感。
あのシリアスな感覚から殺し屋ジェイソンの本能と記憶を失うきっかけになった業とのジレンマが伝わってきた。

ただね、ジェイソン君。
いくら記憶が無くなり逃げるためとはいえ、女の子の髪の毛をあんな雑に切ったら駄目だよ…
土下座して謝っておきなさい。

このシリーズは続編まで含め、既に全て配信されているようなのでそちらも是非鑑賞していきたい。
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