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カポーティの女のレビュー・感想・評価

カポーティ(2005年製作の映画)
3.5
『冷血』というノンフィクション小説を書き上げるまでの、トルーマン・カポーティ映画。
映画『マグノリア』でトキめいたフィリップ・シーモア・ホフマンさんを拝むべく観賞。あぁ、彼の佇まいとか、静かな仕草にビックリするくらい引き込まれます。彼ありきの映画。FSH映画(あ、略すとホルモンみたい!)。とにかく、彼じゃないと飽きていたと思う。

恥ずかしいことに、私、トルーマンさんのことよく知りませんで、早速ググらせて頂いて納得…この人を演じたのかぁ…中性的具合も絶妙。

作中のカポーティさん、ずーっと結末に怯えていましたね。結末がないと小説は書けないけれど、その結末が怖い。犯罪者で死刑囚ペリーからの手紙、毎回終わりに“amigo”と付いているし、こっちもなんか身近に感じるんだけど、カポーティは彼を“救えない”のか、“救わない”のか。うう、葛藤。

しかし皮肉だ。トルーマンもフィリップシーモアホフマンさんも、死ななくて良かったんじゃないか的な経過で他界されている。死ってなんだろうか、と小学生のような感想。
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