足すこともなく引くこともない、体脂肪率±0%の究極の「シネマトグラフ」がここに。
名匠ロベール・ブレッソンの遺作にしてまさに集大成的1作。
今まで観てきた『スリ』や『抵抗』より更にストーリーラインがしっかりしておりエンタメ度数も高く、且つそれでいて彼のミニマリズムさ、ソリッドさが究極的に突き詰められた完全映画。
正直、『暗殺の森』同様よくできすぎてて憎たらしいから-0.5しようか思いましたw(笑)
刑務所内の描写や囚人護送車の撮り方、バキバキの画作り等からものすごくS・クレイグ・ザラー味を感じた(※特に『デンジャラス・プリズン』)。ザラーが現代に蘇ったブレッソンと評されるのも合点がいく。改めてこの映画もザラーも半端じゃない。