配役にミュージシャンが多く、日本と外国の著名人が共演してるので、日本では有名なカルト映画なのだろうと勝手に解釈していたが、どうやら違ったようだ。
名画の一つに数えられる。と見終わった後に知ったが、いわゆる反戦映画とは違うようだ。暴力シーンもあるにはあるが、ソフトな描写。
カマを掘ってハラキリというエピソードなんか普通の戦争映画には出てこないだろうし、捕虜の状況下でパントマイムするボウイとか意味がわからない。
素人同然の役者の演技力も難解さを助長している。
坂本龍一の例の音楽が、わりとドアタマから来るので唐突感はあったが、全体的に音楽と景色の美しさが戦場とは思えないホッコリしたムードをつむぎ出している。
なので、とても不思議な感覚だ。
戦争というパッケージングの下で描かれる民族的なスタンスの違いが面白い。
そこは評価する人が多そうなのだが、ヤオイ系としての評価はどうなのだろうか?
しかし、日本の軍服はあんなにシャツの襟を出すものなのだろうか?
坂本龍一はどうしてあんなに化粧をしているのだろうか?戦時下のやつれたメイクなのかガチな化粧なのか当時のニューロマ風の彼をそのまま使ってしまったのか判断に困る。
と、謎な部分も含めて味わい深い作品だ。
一回観ただけでは掴めない。
ちなみにフランスでは『Furyo』(俘虜)というタイトルなので、不良と勘違いして大笑いした。