Osamu

戦場のメリークリスマスのOsamuのレビュー・感想・評価

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)
3.8
追悼デヴィッド・ボウイ特別レイトショー、新文芸坐(東京・池袋)にて。

他に観たい新作映画が何本かありましたが、昔観た映画をスクリーンで観られる機会って案外無いので、これをチョイス。

おそらく中学生の頃、映画館で観ました。その時感じたことと違うことを感じるのだろうか、そこにも興味がありました。


太平洋戦争下、日本軍の処刑を観る映画。
ジャワの俘虜収容所における日本兵と欧米人俘虜の物語。

タイトルクレジットのオレンジと、夜のシーンの青緑が印象的。美しい。

狂った論理でも、それが常識とされる世界の中にいる人間は、何の疑いも持たずにそれに沿って行動をする。

狂った収容所の日本兵の中では正常に見えたヨノイ大尉(坂本龍一)が、イギリス人俘虜セリアズ(デヴィッド・ボウイ)の登場により何かが狂っていく…。

結局はヨノイ大尉は、狂った論理を最も体現している人間で、狂った論理の破綻を象徴する人間として表現されていると感じました。

中学生の頃と同じ映画を観ましたが、全く違う映画を観た気がします。見えたものが全く違いました。

この映画のデヴィッド・ボウイ、かっこいいです。歌っている姿とは違うかっこよさです。始まる前に劇場内に流れていたデヴィッド・ボウイの曲も良かったです。あの曲のタイトル、なんだったかなあ。

デヴィッド・ボウイさんのご冥福を心よりお祈りします。
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