話として面白いかと言われると、個人的にそんなことはないと断言してしまう、
しかしこの映画の諸シーンやエッセンスは、多分脳裏に焼き付いて消えないんじゃないかと思う、そんな映画だった
人の生/性を映画にしたような、謎の濃さに満ちている作品
そして、これは異端な感想だろうと思うけれど、一番度肝を抜かれたのは開始80秒のところだった
暴力的で殺伐とした空気の部屋から出た瞬間に、かの有名な主題曲がズドンと流れてきた場面
えも言われぬ入り方だと感じた
「これは、もうすでに良い映画だな」とまで思った、それだけ強いイントロダクションだった
たけしについて
ハラ軍曹は、根っこは情に厚いキャラクターなのかもしれないけど、
それにしても怒鳴り声がこええよ
唐突にサンタ🎅を自称しだした場面でジャックに「狂ってる」などと言われてたのは、冷静かよ、と少し笑えた
坂本龍一について
映画を観る前は「メイクの感じYMOの教授じゃ〜ん、色物か?」とか思ってたけど、多分ナチュラルに硬い演技も相俟って、意外と役にマッチしまくってた
今となってはヨノイ大尉役は坂本龍一しか考えられん
デビッドボウイ
役者は本業じゃないのに、セクシーで挑発的でミステリアスでクールなジャック・セリアズという難しそうな役柄を、難なく演じ切った(僕にはそう見えた)ボウイ、多彩な表現者だなと思う(調べたら主演作もあるのね)
ところどころ演出が露骨なのは良し悪しだけど、テクノポップの先駆者とグラムロック界のスターがメインキャストを固めてるんだから、大人しい映画にするのは理にかなってないとも言える(?)
このキャスティングなら個性は生かすべきだと思うので、これでいいのだ