コミナミ

魔女の宅急便のコミナミのレビュー・感想・評価

魔女の宅急便(1989年製作の映画)
4.3
ジブリです!ちゃんと観たの初めて!

良すぎた!もっと早く観ればよかった!
(金曜ロードショーで断片的に観たことはありましたが)

舞台の街・コリコはスウェーデンがモデルになっているとのことですが、素敵な場所だな〜〜
作画が良いんだろうなやっぱり。キキが初めてコリコを訪れるシーンとか高揚感が凄すぎて、観ているこちらも知らない土地に足を踏み入れた感覚。
ドキドキとワクワクが止まらないし、小さい頃に観ていたら確実にその後の人生において価値観が変わっていたんだろうなぁ。今より海外旅行したいってなってたのかなぁ…

音楽もめちゃくちゃ良い。
ユーミンはいつだって最高ですが、魔女の宅急便の劇中で聴くユーミンはめちゃくちゃ良い。
オープニング曲の導入がオシャレでした、ラジオから流れてくる演出がニクい…!エンディングではトンボも一緒に飛んでいるのがいいね(ここで流れる「やさしさに包まれたなら」も最高)。

超わかりやすいストーリーで、こういうので良いんだよなぁと思いました。純粋な気持ちで鑑賞できたし、心が浄化されました。基本的に良い奴しかいないから安心できる。

キキに感情移入しやすいうえに、彼女の心境の変化が「空を飛ぶ/飛べなくなる」といった明確な構造の中に当てはめられて描かれるから、成長を描くストーリーとして完璧だなぁと思った。
キキの成長の表れが「再び箒で空を飛ぶ」ことに込められるのが素敵じゃないですか。箒とは対照的な存在として飛行艇が出てきたのも良かったです。1人の人間としても、人類としても、いつだってみんな大空に憧れを持っている。

出てくる人たちがみんな嬉しそうに空を見上げていたのが印象的でした。個人的には、空を見上げる行為には「希望」とか「憧れ」とかそういうポジティブな感情が入ってると思っているので(例外はあるけど)、好きです。そういうシーンをたくさん観られて良かった。
空を見上げる時には必ずキキがいて、そういった意味でもキキは希望の象徴なんだろうなぁと勝手に思いましたね…!

めちゃくちゃ良かったですね!
余計な考察の余白を残さずに、純粋に「良い作品だったなぁ」という感情を残してくれる結末。余韻は続きます。

さりげないところに印象的なシーンを織り交ぜていくのも凄かったです。キキが再び魔法を使えるようになった後も、おじさんから借りたブラシをずっと使っていることに思わずニッコリ。

可愛さとか、ワクワク感とか、強さみたいなものが詰まった作品!
もっと早く観るべきでした!
コミナミ

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