ダニエルクレイグ

夕陽のガンマンのダニエルクレイグのネタバレレビュー・内容・結末

夕陽のガンマン(1965年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

殺人者のインディオを追って、射撃の名手で名高い賞金稼ぎのモーティマー大佐と、新顔の賞金稼ぎがエルパソの街に やってくる。インディオ一味に潜入するために、同じ目的を持つ二人は手を組んで作戦を企てることに...。

モーティマーはアタッチメント付きのリボルバーで独特の構えからの射撃!モンコは左手しか使わない決闘!隠していた 右手での超速の早撃ち!と互いの登場に痺れまくりの立ち上がり。モンコは新顔の賞金稼ぎで、薄汚れた帽子にポン チョ、ヒゲ面に咥えタバコのニヒルな風貌が堪らない。反対に身なり着こなしも上品で凄みがあるモーティマーは裏の主役 というところか。時にはモンコの師匠のような感じで、「アンタッチャブル」でいうショーン・コネリーのような立ち位置だった。 「アンタッチャブル」と同様に特徴的なオルゴールの音楽はエンニオ・モリコーネのそれで、本作でも「オルゴールの音が終 わったら銃を取れ」と麻薬漬けの悪役インディオとのシーンや懐中時計の回想シーンなどが印象に残る。
中盤に差し掛かる手前は、互いに不穏な警戒心からの衝突が自己紹介の腕試しへと発展。モーティマーをぶん殴り、 拾おうとする帽子を撃ちまくる。4発撃って遠くなったところ、5発目は当たらない。しかしモーティマーはモンコが被ってい る帽子を撃ち、宙に舞う帽子に5発命中させてみせる。互いの実力を認め合う超絶の撃ち合いには血が流れずにホッと したし、子どもが興味津々に覗いている描写も良かった。
中盤以降はインディオ一味を二人で協力して挙げようとし、モーティマーが潜入したモンコがバレないように首を撃ち、首 を撃たれてもノーダメージなモンコがツボ。ラストはモーティマーがインディオと決闘し、手柄をモンコに譲る。モンコは賞金を 数えながら「一人分少ないな」と呟き、背後から狙ってきた残党を撃ち「数え間違いだ」と馬車に死体を乗せて去ってい く。男なら誰もが憧れる眼福映画であった。