ファンタジックなモノクロ映像に惹かれまくりました♪♪
マッチ売りの双子
電球付きハットを被るマーチングバンド
ロバに乗る双子のシルエット
星のおしゃべり
語りかけるチンパンジー
鏡だらけの部屋
いちいち好きな映像だった。
ロバが出るとときめき度が増します。
ストーリーは幻想的で、夢のように駆けぬけていった感覚。
1880年、エジソンの電球の発明で沸き立つ中に生まれたリリとドーラの双子。
2人の男にそれぞれ連れていかれ、かたやテロリスト、かたや詐欺師として生きる。
そして、1900年の大晦日、二人は再び出会う…
映画の黎明期を思わせる冒頭から、エジソンが発明した電報システムと伝書鳩を対比するラストまで。
「私の20世紀」の「私」とは監督自らのことで、監督の映画愛を凝縮した作品なのだと思った。
研究者が女性についてを語るシーンがあり、女性には「母親」と「娼婦」の二通りあるとか、論理性がない、道徳的判断力ができないとか言う。この作品は、20世紀の女性を応援する作品でもある。
リリ、ドーラ、母の3役をこなしたポーランドの女優ドロタ・セグタさん、初めて見たけどとてもよかった。
見終わっても、夢の中にいるような気分。
イルディコー・エニェディ監督、独特の感性を感じます。