凛太朗

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0の凛太朗のレビュー・感想・評価

3.9
昔オリジナル版の方は観てるんですけど、どっちかと言わなくてもオリジナル版の方が好き。こっちは3DCGがアニメに対して違和感ありまくりかもしれん!
内容自体はやっぱまずシンプルにカッコイイ!
ウォシャウスキー姉妹もマトリックスに置いてめちゃくちゃ影響を受けております。
押井守さん自体は、一見してテーマや世界観など、ブレードランナーからの影響を受けているであろうことが窺い知れます。

そもそも攻殻機動隊ってなんぞや?電脳?義体?ゴースト?なんやそれ?うまいんか?って感じな上に、小難しい何やら哲学的なことを名言っぽく語ったりして、なんぞこれ!わけわかめ!って投げ出したくなりそうにならないこともないような気がするんですけど、その小難しさ、人が人、自分が自分であるためのややこしさなどを突きつけられるのがイイんですよね。

主人公の少佐こと草薙素子も、サイボーグ化した身体を持ちながら、そのまま海の藻屑になってしまうかもしれない危険を犯しながらも密かに海に潜って、人ってなんや?自分ってなんや?と人知れず悩んでるんですね。
私も時に思うわけです。オレらしさとはなんぞや?と。
例えば、自分が認識する自分らしさと、他人が思うオレらしさというものに乖離が生じたり、私長年ギターをやってるんですけど、私=ギターというのが、少ない友人のその中でも多くの人の共通認識だったりして、ほなオレがギターを弾くという行いを自分の意思で好んで捨てたら、あなた達にとってのオレはオレでなくなるのか?と。
少なくとも私個人としては、ギターを弾くこともアイデンティティの一つだろうけれど、ギターを弾かなくなったとてオレはオレなわけである。とオレのゴーストが囁くとかなんとか。

凄くどーでもイイことを語った気がしなくもないんですけど、例えば流行りにばかり流される人々、昨今ではSNSなどによって、インフルエンサーと呼ばれる人や、ネットの潮流に流され過度な影響を受けてしまった人々は、 それこそ見た目は違えど個性のない機械のようなものに成り下がってしまってんじゃないかと。本当はそれぞれ個性的なはずであっても、マクロな視点で見てしまうとそのように見えてしまう。テメーらのゴーストは囁かんのか?とか、なんか色々と考えてしまうことがよくありますが、そういった意味で、この映画の持つ先見性ってのは凄いなと思います。

少佐の少女化は、バトーは闇市でそれしかなかったと言ってますけど、きっとバトーの趣味というか、バトーの少佐を護りたいっていう意思の表れなんだろうなと思う。
ほんでやっぱバトーかっこいい!
素子〜!!

ふむ。ネットは広大である。
凛太朗

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