Ayakashd

秋刀魚の味のAyakashdのレビュー・感想・評価

秋刀魚の味(1962年製作の映画)
3.3
平山の寂しさが沁みてくるラストが良かった。

戦後の時代の移り変わりを、微妙に、絶妙に捉えて、ドラマの背景にさりげなく配置する感じ。バーで軍隊のマーチを繰り返し流す様子、おそらく従軍しなかった若い世代がそれを聞いて、負けたことを朗らかに冗談にする様子…

ひょうたんが何度も口にする「寂しい」、平山も自分もそうなるのでは、とミチコの縁談を進めるわけだが、平山にとっての「寂しい」は家族のことだけではなく、時代の移り変わりにも向けられているのではないかと思ったりした。
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