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秋刀魚の味のinuのネタバレレビュー・内容・結末

秋刀魚の味(1962年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「娘なんて育て甲斐がない。」
愛情を持って育てた子もいずれ自分の元から離れていってしまうんですがら、親って寂しいもんですね。誰もが抱えている将来の孤独への不安・寂しさを、様々な家庭を通してみせてくれる。

昔の人って今よりも、人に対する距離や依存性が高くてその分精神的に傷つきやすかったのかもしれない。現代人は意図的に人との距離を測り、心を安定させている部分がある。しかしそれも表面的なもので、心の奥底には昔の人と同じように孤独への不安は眠っているのかもしれないけれど。
弱さをみせて哀愁たっぷりに生きるか、弱さをみせずに気高く生きるか、人間らしさってどっちなのか。

また、女性の選択肢もだいぶ増えたのだなあと分かりますね。ただ、今は、自分で選択して行動しないといけないことが増えたので、思考停止すると何もできないまま人生終わってしまうリスクもありますね。昔の人は、人生の多くのことは周りに従っていれば進んでいったところもあり、この制度は一定数の支持はあると思うので残して良いと感じた。
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