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人生は四十二からのzhenli13のレビュー・感想・評価

人生は四十二から(1935年製作の映画)
4.1
チャールズ・ロートンが最高すぎるチャールズ・ロートン映画。彼の「執事しぐさ」の顔芸・身体芸が極まっている。アップで彼の瞳に光が点っていてなんだかいとおしく、レッドギャップの人たちじゃなくても応援したくなる。泥酔芸も見事。
フルショットまたはルーズショットで人々のスラップスティックなアクションをしっかり見せているのがさすがレオ・マッケリーというところか。ロートンの元主人の伯爵とレッドギャップの酒場の歌手がドラムとピアノでセッションするシーンも楽しい。
前半はアメリカ人たちの戯画的な野卑さを提示しておきながら、ゲティスバーグ演説を暗唱するロートンによって自由と民主主義の国は賞揚される。息を飲むように聴き入るカウボーイハットの男たちの正面ショットが次々重なり、神聖さすら帯びる。そしてラストの温かさに泣いてしまった。

ガラッパチお母はんが京唄子そっくり。
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