富井

麦秋の富井のレビュー・感想・評価

麦秋(1951年製作の映画)
5.0
 『お茶漬けの味』の感想でこの言葉は使ってしまったけれど、今作は日本的な「思いやり」の映画だと思った。空回る事も多いけれど。
 やはり海岸沿いの原節子(紀子)と三宅邦子(史子)!あの2人のやりとりにえらく感動した。人が誰かの幸せを願うってのは素敵だな。お父さんも良い

 印象的な場面転換がひとつ、紀子とアヤが、紀子の見合相手だったはずの男のいる部屋に忍び足で近づくシーン。場所はアヤの家?の2階。カメラは2人をゆっくり後ろに下がりながら捉え、パッと切り替わる。今度はゆっくりと前に進むカメラ。0.5秒くらいして、前進するカメラに映っているのが紀子の家だと気づく。スムーズ過ぎるくらいの省略と場面転換。
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